「スパイダーマン スパイダーバース」感想・解説 “面白くないシーン”が1秒もない、コロナ禍でもオススメの傑作

 先日、アマゾン・プライムビデオで、レンタル100円だったので課金して視聴した。新型コロナウイルスによって外出自粛となった今、この映画を鑑賞できたことは本当に幸運だったかもしれない。とてつもなく爽快な作品だった。

 もうなんだか、雄叫びをあげたいくらいの映画的喜びがのべつ幕なしに襲いかかってくる。テンポは鬼のように良く、疾走感が半端ではない。

 全身を興奮が貫き、気分を覆っていた暗いモヤみたいなものが一瞬で吹き飛ぶ。1秒も“面白くないシーン”がなかった。

 鑑賞すれば絶対に感動できるし、絶対に興奮できる。今の時期、超絶オススメの映画だ。

あらすじは、こうだ

 時空が歪められたことにより、異なる次元で活躍するスパイダーマンたちが集められた世界を舞台に、主人公の少年マイルスがスパイダーマンとして成長していく姿を描いた長編アニメーション映画。

 ニューヨーク・ブルックリンの名門私立校に通う中学生のマイルス・モラレス。実は彼はスパイダーマンでもあるのだが、まだその力をうまくコントロールできずにいた。

 そんな中、何者かによって時空が歪めらる事態が発生。それにより、全く異なる次元で活躍するさまざまなスパイダーマンたちがマイルスの世界に集まる。

 そこで長年スパイダーマンとして活躍するピーター・パーカーと出会ったマイルスは、ピーターの指導の下で一人前のスパイダーマンになるための特訓を開始する。

 ボブ・ペルシケッティ、ピーター・ラムジー、ロドニー・ロスマンの3人が監督を務め、「LEGO(R) ムービー」のフィル・ロード&クリストファー・ミラーが製作を担当。第91回アカデミー賞で長編アニメーション賞を受賞。(映画.comより)

見どころ

 素敵な要素はそれこそ無数にあるが、なかでも印象に残ったのは、アニメーションの質だった。

 ショットは全てがバチバチに決まりまくっていて、どのシーンを切り取ってもデスクトップの壁紙にできる。

 ドラマやアクションが皆無の“主人公が歩いているだけ”の場面を見ていて、「なんてすごいんだ」とため息が漏れてくる映画なんて、本作が初めてだった。

 アクションシーンの爽快感は、得も言われない。バトルのスピード感に気分はひたすら高揚し、マイルズやピーターらが、心に抱える欠陥を克服し立ち上がる姿を見ると、熱いものがこみ上げてきた。「グレンラガン」を見たときに匹敵するアツさ、と言えば、ファンは想像しやすいだろうか。

 繰り返すが、 鑑賞すれば絶対に感動できるし、絶対に興奮できる。今の時期、超絶オススメの映画である。 絶対に見てほしい。

 そして、鑑賞中にずっと考えていたことがある。それは、「なぜ我々は、スパイダーマンがこんなに好きなんだろう」ということだ。本作に登場する“何人ものスパイダーマン”の群像劇を見て、ピーターがマイルズにかけるセリフを効いていると、その理由がわかった気がした。

 さて、それは一体、なんだろう。説明は野暮なので、ぜひとも鑑賞し、確かめてみてほしい。