「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」若いインディはどう撮影?ネタバレ解説

2023年8月16日

 映画「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」は、昔ながらの冒険と先進的な映像技術が結合した斬新な作品です。

 主人公インディ・ジョーンズ(ハリソン・フォード)は、過去と現在をつなぎながら、歴史的な秘宝を追い求めます。その過程で、古代の伝説やナチスの陰謀、そして自身の過去と向き合うことになるのです。

 この映画は、スリリングな冒険と最先端の映像技術を鮮やかに融合し、観る者を未知の世界へと引き込みます。インディの冒険とその過程で経験する数々の困難、そして彼が解き明かす歴史的な謎が、観る者に深い感動と驚きを提供します。

 この記事では、革新的な映画「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」の魅力を詳細に解説。映画の見どころやインディの冒険の経緯、そして画期的な映像技術について深く探求します。

 記事を読むことで、作品をより深く理解し、その革新性を十分に引き出せる…さらに、映画を見た後の思索を深め、新たな視点を提供することで、作品に対する理解が一層深まるでしょう。

 さあ、さらに詳しく探求し、映画「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」の世界を一緒に探訪しましょう。

見どころと映画の魅力

 待望の「インディ・ジョーンズ」シリーズの第5作目、「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」がついに公開されました。前作から15年の歳月を経て、インディ・ジョーンズの新たな冒険が幕を開けます。この作品は、ナチス、伝説の秘宝、そして全世界を舞台にした争奪戦と、伝説的冒険者の冒険譚の魅力が詰まっています。さらに、シリーズ初となるデジタル技術による若き日のインディ・ジョーンズの登場も見逃せません。

あらすじ

 新作「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」では、人類の歴史を変える力を持つとされる究極の秘宝、「運命のダイヤル」が話の中心となります。考古学者で冒険家のインディ・ジョーンズは、旧友の娘であるヘレナから、若き日に発見したこの秘宝の話を持ちかけられ、因縁の宿敵である元ナチスの科学者フォラーを相手に、全世界を股にかけた争奪戦を繰り広げます。

監督と脚本

 前作までのスティーヴン・スピルバーグとジョージ・ルーカスのバトンを受け継いだのは、「LOGAN ローガン」や「フォードvsフェラーリ」で知られるジェームズ・マンゴールド監督です。彼が新たな視点で描き出すインディ・ジョーンズの冒険に注目です。

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キャスト

 ハリソン・フォードが再びインディ・ジョーンズを演じ、新たな冒険に挑みます。インディと共に冒険を繰り広げるヘレナ役には、「Fleabag フリーバッグ」や「キリング・イヴ Killing Eve」のクリエイターであるフィービー・ウォーラー=ブリッジ。そして、宿敵フォラー役にはデンマークの名優マッツ・ミケルセンがキャスティングされました。さらに、「レイダース 失われたアーク《聖櫃》」「インディ・ジョーンズ 最後の聖戦」にも登場したサラー役のジョン・リス=デイビスも再登場します。また、スペインの名優アントニオ・バンデラスも特別出演しています。

音楽

 シリーズおなじみのテーマ曲を手がけた巨匠ジョン・ウィリアムズが再び音楽を担当します。彼の描く壮大なスコアは、映画の冒険的な雰囲気を一層高めます。

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【若き日のインディが登場するシークエンスの紹介】

 「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」は、長いフラッシュバックシーンで始まります。これは1944年、第二次世界大戦が終わりを迎えつつある時期に設定されています。

 アークを手に入れることができなかったヒトラーは、今度はイエスを殺したとされるロンギヌスの槍が何らかの形で彼に勝利をもたらすと信じ、ナチスがそれを手に入れます。それを盗み返そうと試みるのは、若き日のインディアナ・ジョーンズ(ハリソン・フォード)です。

 しかし、インディはすぐにその槍が偽物であることを知り、同時にナチスに盗まれた別のアイテム、アルキメデスのダイヤルが本物であることを知ります。インディは友人のバジル・ショー(トビー・ジョーンズ)と共に、この「運命のダイヤル」をナチスの科学者ユルゲン・フォラー(マッツ・ミケルセン)から盗み返します。ショーがそれを家に持ち帰り、物語は1960年代へと移行していきます。

【若き日のインディはどのように撮影された?】

 監督のジェームズ・マンゴールドが、イギリスのトータル・フィルムのインタビューで明らかにしています。現在のハリソンの演技をパフォーマンスキャプチャー化し、過去の大量の映像をもとに作成した3Dモデルと合成。驚くほど進化したデジタル技術を駆使し、若かりし日のインディをつくりあげたそうです。

パフォーマンスキャプチャと3Dモデル

 この映画のオープニングシークエンスでは、ハリソン・フォードの顔に多数の点が打たれ、彼の表情などのパフォーマンスをキャプチャしました。フォードは現在80歳ですが、そのシーンでは35歳の時のような演技をこなしたそうです。

 この若返り技術が他の例と異なる点は、ルーカスフィルムが30代と40代のフォードの役割のフィルムを大量に持っていたことです。「彼のクローズアップ、中距離、広角、あらゆる種類の照明、昼夜の映像が何百時間もあった」とマンゴールドは述べています。

 そうした映像素材をもとに、フォードの3Dモデルを作成。先にキャプチャした彼のパフォーマンスに合成し、若き日のインディをつくりあげました。

実は超革命的なシーン 俳優がいなくても映画がつくれる可能性

 もうひとつ、驚くべきことがあります。それは映像が出来上がるスピードです。普通に考えれば、これだけの合成をするのに数カ月かかることが予想されますが、実際には2、3日でできあがっていたようです。

 マンゴールド監督によると、月曜日にハリソンを撮影し、水曜日には若いインディに彼の頭部が置き換えられた映像を観ることができたとのこと。これは撮影過程での遅延を節約するのに特に役立ちました。「初めて試すまでに1年の労力をかける必要がなかった」とマンゴールドは付け加えます。

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 このことが何を意味するか? 極論を言えば、俳優のパフォーマンスキャプチャと3Dモデルをとってしまいさえすれば、そのデータをもとにリアルな実写の演技を作り上げてしまえる、ということです。その俳優が現場にいなかったとしても、果ては死去してしまっていても、演技させることができ、映画をつくりあげることもできるのです……。

 そうした意味で、「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」のオープニングシークエンスは、今後の映画を大きく変動させる可能性を秘めています。10年後には、ひょっとすると俳優は数日だけキャプチャに参加するだけでよく、数ヶ月も過酷な撮影に参加しなくてもよくなるかもしれません(それがいいことなのか、悪いことなのかはわかりませんが)。なにげないシークエンスに見えますが、実は革命的な場面なのです。

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Posted by obi