貞子は“マスコット”から脱却なるか? ホラー「リング」新作の公開決定!
世界的人気を博すホラー映画「リング」シリーズの最新作が、「貞子」のタイトルで5月24日に公開されることがわかりました。
主演は池田エライザさんが務め、監督はシリーズ生みの親とも言える中田秀夫さん。
昨今は歌舞伎町で写真撮影や握手に応じたり、伽椰子&俊雄とともに始球式で暴れたりと、“マスコット”“愛されキャラ”としての活躍が先行している貞子。観客を恐怖のどん底に突き落としていた“あの日”の面影は皆無ですが、今作では“最恐怨霊キャラ”としての復活はあるのでしょうか?
スマホの通信制限でお悩みの方必見!【SoftBank Air】物語のキーワードは“新時代”
見た者は1週間後に呪い殺される「呪いのビデオ」の恐怖を描いた鈴木光司氏によるホラー小説を映画化し、興行収入20億円を超える大ヒットを記録した1998年の「リング」。後に続くJホラーブームの火付け役となり、ハリウッドでもリメイクされるほどの大人気シリーズとなりました。
そしてご存知、井戸やテレビから這い出る、白い服を着た髪の長い女。貞子です。
「リング0 バースデイ」くらいまでは怖かったんですが、貞子が3Dで飛び出してくる「貞子3D」あたりからちょっと様子がおかしくなります。
恐ろしげに登場したものの、シチュエーションがギャグだったり。伽椰子とバトってみたり…。
ただ、ひとつ言えるのは、貞子は時代の変化に伴って進化を遂げてきたということ。ブラウン管テレビが消えつつあり、スマートフォンなどが登場したことにより、貞子は活躍のフィールドを移してきたのです。
今作では、キャスト・スタッフ陣は一様に“新時代”という言葉を口にします。元号が変わり、文字通り新時代となる今、貞子は近年の愛されキャラではなく、ガチのマジで恐ろしい存在に改めて進化していくようです。
あらすじ
病院で心理カウンセラーとして働く茉優は、公団住宅にある自宅が火事になり、警察によって保護されたひとりの少女を担当する。一切の記憶をなくし、自分の名前すら言えない少女と向き合う茉優だったが、次第に彼女のまわりで奇妙な出来事が起こり始める。
主演はブレイク中の池田エライザさん 石原さとみさんらのバトンを継ぐ
これまでのシリーズでは、「リング」の松嶋菜々子さん、「らせん」の中谷美紀さん、「リング0 バースデイ」の仲間由紀恵さん、「貞子3D」の石原さとみさんなど、錚々たる人気女優がヒロイン役を務めてきました。
今作では、池田エライザさんを主役に抜てき。「映画 みんな!エスパーだよ!」ではパンチラなどのお色気シーンにもひるまず挑み、最近は「SUNNY 強い気持ち・強い愛」「億男」などに出演しました。
今回は、怪現象に巻き込まれていく心理カウンセラーを演じています
コメント
お話をいただいた時は、日本にとどまらず世界に衝撃を与えた作品に携わることへの喜びとともに『貞子』というタイトルを私が背負っていいものか不安な気持ちになりました。ですが監督の熱のこもった言葉達に救われて、この作品に身を投じること決意いたしました。平穏な世界にじわじわと迫り来る恐怖…。現場は穏やかに見えて、いつも何処か張り詰めていました。
生唾を飲んで、身を硬直させ、冷や汗をかき…最後にはそこが映画館である。ということに安堵していただける…のかな。保証はできませんが、1つ言えるのはこの映画、容赦ないです。どうか楽しみに待っていてください
シリーズ生みの親も意気込み
メガホンをとるのは、第1作「リング」も手がけた中田秀夫監督。シリーズには14年ぶりに復帰します。Jホラーの旗手として活躍し、2018年は舘ひろし主演「終わった人」でハートフルコメディに初挑戦しました。
今回はシリーズ第1作からのスタッフが結集し、全く新しい「リング」に挑み、全く新しい貞子とヒロインを描くようです。
コメント
『リング』では「この映画で世に出たい」の一心でありったけの情熱を注いだし、アメリカの『ザ・リング2』では、ハリウッドのスタジオ映画を指揮するという、胸踊る体験も得た。時を経て、今回の『貞子』では、今、純粋に私自身が「イケてる」と思うホラー表現をシンプルに、がむしゃらに追求したつもりだ。『リング』を同時代で観てくれた世代にとっては、「そうそう!」と肯いてもらえるものを、観てはなくとも貞子の風貌、動きは知っているティーンたちには、「今度の貞子はここが違う、スゴい!」と驚愕してもらえるものを目指した。ヒロイン、池田エライザさんには、弱きものを思う優しさと貞子に立ち向かう逞しさを喜怒哀楽十二分に表現してもらった。新時代のスクリーミング・ヒロイン誕生だと自負している。
また、「貞子3D」などを手がけたプロデューサー・今安玲子氏は、こう明かしています。
コメント
小説、そして映画『リング』からうまれた悲しみのヒロイン・山村貞子は、今や黒髪ロングヘアと白いワンピースの誰もが知るアイコンに成長しました。そんな今だからこそ、貞子の原点に触れる物語を描きたいと原作者・鈴木光司氏、中田秀夫監督に新作製作をご相談しました。
新時代の若者たちをも阿鼻叫喚させる恐怖とは何か、中田監督をはじめとしたスタッフの皆様と議論を重ね、製作に挑みました。完全新作ストーリーとして、現代社会ならではのSNSや動画サイト投稿の気軽さの先にある恐怖がありつつも貞子が背負う宿命と怨念の深さに触れる内容になっています。
主演の池田エライザさんは、発せられる言葉や立ち居振る舞いに芯の強さがあり、彼女を通して観客が一緒に怖がりつつも格好良く立ち向かう姿に惚れ惚れするようなヒロイン像を期待できると信じ、起用しました。歴代のヒロインが演じてきた大切な人を守りぬく強さと、自分自身が抱える繊細な弱さの両局面がある女性を体当たりで演じてくれました。
初めてこのシリーズを観てくれる方が楽しめるのはもちろんのこと、これまでのシリーズを観てきた方も喜んでもらえるような仕掛けもございます。
どんな『貞子』に出会えるかは、是非劇場でお確かめ下さい。恐怖の貞子ワールドをお楽しみに。
特報映像も公開中
すでに特報映像も公開されています。
場面は不気味な洞窟。その中で響き渡る水滴の音が緊張感を駆り立てるなか、突如頭の集合体が念写され、髪の長い女が登場します。最後には「きっと来る」というフレーズが、ゴスペル調で歌われて…。
歌っているのは誰なのか、何かの伏線なのか…。
本編撮影はすでに終了
本編の撮影はすでに終了しており、現在は完成に向けてポストプロダクションの真っ最中です。
封切りは5月24日。愛らしい貞子ではなく、久々にガチで怖い貞子を見たいですね。
都内在住のライター・編集者・映画評論家・マーケター。新卒で入社した広告会社を2年ほどで転職、現在は大手WEBメディアで活動中。好きな映画は、ベタに「エターナル・サンシャイン」「アベンジャーズ エンドゲーム」など。
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